パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

フイユタージュ 2

   

Sさんの質問にお答えしていきます。
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すごく長文なので、根気必須です。
すみません。
まず説明しやすくするために、製法をご紹介。
・小麦粉(スーパーバイオレット+モンブラン)を冷凍庫で1日冷やす。
・細かく切ったバター(明治発酵バター+タカナシ無塩バター)を、小麦粉と一緒にフードプロセッサーに、
 完全に粉状にする。
・ミキサー(フック)で、その他材料と、まんべんなく合わせる。
・1日休ませた後、適宜にのす。
・1日休ませて、カットして焼く。
です。
私の使っていたブリゼの製法と若干違うのですが、
こういう手法も、結構使われるみたいですね。
というわけで、パートブリゼの製法に似ているどころか、
同じと表現しても、良いかもしれません。
m1_20130506200240.jpg
ラピットの認識は、
粗々と混ぜて、シーターで折る、ですが、
粗々具合で、結構暴れてしまう生地になりがちです。
そもそも、私のイメージとは違いましたし。
以前のフイユタージュは、まさしく層で、
1枚1枚の層の繋がりが少なく、ハラハラしていて、
それはそれで気に入ってた時期もあったのですが、
食べづらくて!
なので、フイユタージュにまんべんなくピケをして(細かく穴を空ける)、
それを折ってみたりもしました。
ピケをすると、ピケした部分が、上から下まで繋がるような気がしまして。
うまくいくかなーと思ってたら、
気泡がたくさん入っただけでした(笑)。
やたら焼き縮むおまけ付きで。
さて、やっと本題。
「水分を減らし、グルテン形成を抑え、
 つながりを弱くする事で、歯切れをよくしたいといった理論ですかね?」
三つ折り、四つ折りなどをしないで済む製法により、
グルテン形成を抑えました。
水分を減らすと、どんどん粉っぽくなり、
口の中で、水分が奪われるようなパイになりました。
なので、バターや水分は必要な要素という事が分かりました。
低水分のバターを使用しているのは、
水分多めのバターだと、フードプロセッサー内でまとまってしまい、
少ない量でしか、配合できないためです。
「低水分」のバターと表現してしまったため、
カルピスさんの低水分バター等と、誤認させてしまったかもしれません。
すみません。
よつ葉の発酵バターは、明治発酵バターより水分が多いみたいで、
よつ葉さんから明治さんに、切り替えたことからの所以でした。
m2_20130506200239.jpg
「作業性のデメリットとして、シーターにかけると切れると言う事ですか?」
こちらも、誤認させてしまったようですね。
すみません。
危ういバランスというのは、
バターの配合が多く、作業途中でまとまってしまいやすい、
バターの水分によって、使用できるバターが制限されてしまうため、
風味として、より好みのバターがあっても、
使用できないかもしれない、
このようなことを指していました。
シーターにかけると切れる(層を作るための、生地とバターがうまく伸展できず、どちらかが切れ、きれいな層にならないこと)ということは全くなく、
仕込んだ当日は、表面がべたべたしているのですが、
翌日は、きれいに扱いやすい生地となり、
伸展性も良いです。
長文、読破ありがとうございました。
質問には、十分にお答えすることができたでしょうか。
次回、焼成時の話をしてみたいと思います。

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