パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

【質問・回答】デッキオーブンとコンベクションオーブンの温度の違い・オーブンのダンパー・乾燥させないためには

   

質問を頂きましたので、回答したいと思います。

・コンベクションオーブンしかない場合、例えば190/200などと表されたものは、どちらの温度で焼成したらいいですか?

・ダンパーを開けて焼成 と言う場合、ダンパーがないタイプのオーブンではどのようにしたらいいでしょうか?

・乾燥がとても気になるケーキなど焼くときには、庫内に湯をいれたココット皿などをおきますが意味があるのかいつも疑問に思ってます。

二つのオーブンの温度の違い

二つのオーブンでは、焼き方そのものに違いがあるので、温度を揃えても、焼け方や時間が変わります。
デッキオーブンで220/190で焼くビスキュイジョコンドがあったとして、コンベクションなら200℃程で焼けますが、出来あがりに、差が出ます。

おおよそ40~20℃の設定の差が出ますが、焼くものの種類によって異なりますし、同じようには焼けないです。

ですが、それくらいの差を付けつつ、レシピ調整すれば、希望するものは、出来上がる気はします。

オーブンのダンパー

ダンパーが無いオーブンでは、扉を少し開けた状態で焼きますが、ダンパーと扉少しとは、やはり同じにはなりません。
扉を開けると、作動しないオーブンでは、時折扉を開けて、蒸気を逃がします。
そこで温度が急激に下がるようなオーブンでは、難しいですね。

そもそもオーブンのダンパーを開けるというのは、庫内の蒸気による湿度上昇を抑える為や、
チーズケーキなどが膨らみすぎて、割れたりするのを防ぐ行為です。

ダンパーを開ける理由に合わせて、同じ対策を取るのが大切です。

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乾燥させないために

オーブンの大きさに対してのココット皿の大きさにもよりますが、
コンベクションで、1段目に生地、2段目に湯の張った天板というくらいでないと、あまり意味は無いように思います。

しかし、プロの現場では、あまり見受けられないですね。面倒ですし。
オーブンについている、蒸気を加える機能を使う、
使用するオーブンを変える、レシピで保湿性や吸湿性を高める調整をする、これくらいの方法を取るのが、一般的だと思います。

レシピの最新版を公開しています。

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