パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

【考察】 ムースについて考える 1

      2016/01/09

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どうです?かわいいでしょう!?(くまが)
みなさん、こんばんわ。
坂下寛志です。
昨日は、テレビ撮影がありました。
遭遇できた方々、ラッキーでしたね!
先日、この『ヴェリーヌ マンゴー』を、
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「ほとんど毎日食べてます。特にムース部分が絶品です。」
と、嬉しいお言葉を頂きましたので、
調子に乗って、『ムース』について、解説してみたいと思います。

フルーツのムースを作る際に検討することで、
大きく、
・メレンゲを加えるかどうか。
・凝固剤は何を使うか。
・ピュレは、何を、どのくらい加えるか。
を検討します。

私は、一度、ムースが好きでない時期がありました。
まだまだ勉強中の頃でしたが。
何とも言えない、あの食感が好きでありませんでした。

それに、フルーツを食べた方が美味しかったですし、
同じような価格なら、濃厚な味のものを、好んで食べておりました。

色々作っていくうちに、
あまり好きでない感じになるのは、
メレンゲを加えたとき、
凝固剤をゼラチンのみにしたとき、
というところになりました。
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もちろん、味が薄いムースは、論外で、
それは、ピュレの加える量が少ない、
味の薄いピュレを使うのが、
原因です。

ピュレは、どこどこのメーカーだから、美味しい!ということは無く、
たくさんの中から、食べ比べる必要があります。

私のところでいうと、
シコリー、キャップフリュイ、ボワロン、フルティエ、ラビフリュイから、
選んでおります。

一例でいうと、
フレーズはシコリー、
ライチはキャップフリュイ、
グリオットはボワロン、
パッションはフルティエ、
ミックスエキゾチック(パバナ)はラビフリュイから、
のような感じです。
たくさんのメーカーのを使っているから凄い、という話ではありません。
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フレッシュのフルーツをピュレにすることは、
毎回味がばらつきやすい、
水分量が変わりやすい、などという点から、
私はしません。

『ヴェリーヌ マンゴー』のマンゴーピュレの配合率は、
全体の50.4%。
かなり多く配合しております。
(比較は、どこかのレシピを参考ください。)
先の、「メレンゲ」と「凝固剤」の話に戻します。
戻そうかと思ったのですが、
長すぎるので、次回にまわそうと思います。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

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