パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

アンヌ

   

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みなさん、こんばんわ。
坂下寛志です。
イベント事がすっかり終わり、
それまでに溜まった、やりたいことをやれるシーズンに突入です。
そんなわけで、久々のフォルムで登場の『アンヌ』です。
3年前にも、同じ名前で出ているのですが、
構成は、変わっております。
外が、柔らかい甘みの白桃のムース(赤桃も少し加えています。)、
センターが、ブルーベリーのコンポート入りの、
苺とカシスのムース、
土台が、木苺のコンフィチュールを少し入れた、
レアチーズのタルトとなっています。
桃を使ったガトーというコンセプトは変わっていないのですが、
使っているレシピも、前作とはまったく違います。
使用している材料も違います。
まあ、そんな違いは私しか分からないのですが、
こっそり進化しました、とだけは言えるはずです。
ちなみに、このフォルムは、前職のときに、
初めて考案したもので(最初はココナッツとマンゴー)、
ジャパンケーキショーの大会会長賞のひとつともなった、ガトーと同じです。
カルフォルニアレーズンコンクールで優勝もしましたね。
そんなこんなで、実は、おもいれのあるフォルムだったりします。
普通は、上の半ドームで、ガトーが完成してしまうので、
それに、さらにタルトを組み合わせることで、
味の展開が広がっています。
前職や前作のときは、カシスとブルーベリーのコンフィチュールで、
酸味を表現しましたが、
センターで、ムースとして散らすことで、
より一体感が出ました。
また、苺が、カシスと桃の繋ぎ役となっています。
夏に発表ということで、
水分多めの、甘さ控えめにしてありますので、
すっきり食べて頂けるのではないかと、思います。
かすかに、トリプルセックも加えてあったりもしますが、
食べ比べしないと分からないレベルです。
ですが、必要です。
なんかすっきりしないな、と試作で思うときには、
そういうのを加えてみるのも、一考の余地がありますよ。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

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