パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

『ガレット ブルトンヌ』を考える 2

      2016/06/11

塩は天然塩を

ゲランドの塩は、天然塩であれば、別に他の塩であっても、
味わいには、さほど影響はないと思います。

ガレットブルトンヌGalletes Bretonnesは、
フランス・ブルターニュ地方の伝統菓子で、
ゲランドの塩は、ブルターニュ地方南部のゲランド半島で作られるため、
この塩を使用するのが、一般的です。

向こうでは銘菓なので、塩がたっぷり効いていますが、
私は、普通のサブレより少し強め、くらいな効かせ具合です。

塩を、卵などで溶かし切っていない方もいらっしゃいますが、
そうすると食べているときに、不意に強い塩味が舌を襲います。
これも、アクセントといえばそうなのですが、
意図していないのであれば、きちんと溶かし切るべきです。

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アクセントにはラム酒を

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アクセント、風味づけは、ラム酒もしくはバニラを入れます。
両方入れている方もいらっしゃいます。

私はラム酒のみです。
程よく香らせたいので、マイヤーズラムのコンフェクショナリータイプ40度を使用しています。
強く効かせたい時には、55度のタイプを使用するのがお勧めです。

同じ度数のラム酒でも、マイヤーズラムとネグリタラム、その他のラム酒では、
焼いた後の風味の残り方が違うので、色々試してみてください。

バニラは、甘い風味を与えてしまい、
私がイメージするのとは、少し違うので、
加えていません。

バニラだけの方もいらっしゃいますが、
商品ラインナップとしては、バニラとラムは別々の菓子にした方が良いでしょう。
香料入りのバニラペーストで、ガレットブルトンヌを作ることだけは、
止めていただきたいです。

つづく。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

 - ガレット ブルトンヌ