テリーヌショコラの美味しさ 2
2016/01/24
テリーヌショコラの一般的なレシピ
・ビターチョコレート
・無塩バター
・卵
・グラニュー糖
・薄力粉
・チョコレートとバターを溶かす。
・それに、卵、グラニュー糖、薄力粉を合わせる。
・型に流し、湯煎焼きをする。
製法上における口どけへの影響
チョコレート菓子を作る際に、特に気を付けなくてはならないのが乳化です。
きちんと乳化させることも重要ですが、
その後、温度を落としてしまったりして、分離させないようにもしなければなりません。
バターは最後の方に加えよう
上記レシピのように、どうせ溶かすもの、という意識で、
チョコとバターを一緒に溶かすやり方は、いけません。
チョコレートと水分(または油脂)は、
最小限で加え、強い乳化をしっかりさせることが鉄則です。
また、バターもチョコレート同様に、
温度が落ちてくると分離させる原因となるので、
初めの段階で加えるのは、センスがないです。
最後の方に、温かい溶かしバターとして加えるのが、
理にかなっています。
焼き過ぎに注意
テリーヌショコラを焼くときは、湯煎焼きをします。
周りだけ焼けないように、また、下からの火が強く、浮き上がらないようにするためです。
150~160℃くらいでじっくり焼いていきます。
焼き上がりは、中心が焼き切れていないくらいが、ちょうど良いです。
余熱で火も入りますし、そもそも、チョコレートとバターで固まります。
表面にふつふつと油が出てくるのは、焼き過ぎです。
そうすると、分離した状態となり、油っぽいだけでなく、滑らかでないぼろぼろした食感となります。
少しの薄力粉を加えよう
「小麦粉無し」というフレーズは、口の中で溶けるような印象を与えます。
小麦粉を使わないビスキュイ、のように使われますね。
薄力粉を全く入れないで、作ってみたことがあります。
結果は、口どけが悪くなりました。
薄力粉はつなぎです。
レシピ中では、ごく少量なので、不必要に見えるかもしれません。
しかしこのつなぎが無いと、含まれている卵が部分部分で凝固します。
熱を加えすぎたプリン、熱を加えても滑らかなカスタードと言えば、
分かりやすいでしょうか。
テリーヌショコラは、プリン以下の火の入れ具合で、焼き上げることはできません。
使用するチョコレートは
以上で、食感に対する説明は、ほぼ終了しました。
流れで言えば、トゥルモンドのレシピで、より細かい説明となりますが、
次回は一旦『使用するチョコレート』について、
お話ししたいと思います。