パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

『デリス ピスターシュ』(ピスタチオ・パイナップル・フランボワーズ)

      2016/02/01

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『デリス ピスターシュ』
・ピスタチオのバヴァロワーズ
・焼きパイナップルを乗せた、ピスタチオのタルト
・フランボワーズのコンフィチュール

ピスタチオは油脂が多い

ピスタチオの本来の使い方は、香らせる、なんですけども、
強い風味を求める方が多いように感じます。

ピスタチオを濃くすると、
ナッツなので油脂分が多く、
脂っぽくまたは重く感じてしまいます。

ですので、ケーキのうち、ピスタチオ部分を多く占める場合には、
軽めにしておかないと、食後感がとても悪いものとなります。

それでも濃くしたい

私も濃いピスタチオは好きです。
ですので、濃厚でありつつ、食後感が良い構成で組み立てました。

【サイズ】
2.5×8cm高さ3.5cmしかありません。
一般のものより小さいですね。

【パイナップル】
タルトは、焼きパイナップルを乗せて焼いています。
パイナップルをあらかじめ焼いておくことにより、
余計な水分を出すことと、うまみが凝縮されます。

パイナップルの爽やかさと柔らかな酸味、程よい果汁が、
ピスタチオの油脂をさらっと流してくれます。
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【フランボワーズのコンフィチュール】
パイナップルより酸味があり、少し甘めのコンフィチュールは、
タルト全面に塗ってはいなく、隙間を開けて絞っています。
時折顔を出すイメージです。

【飾りのフルーツ】
飾りを飾りと捉えている方が結構いらっしゃいます。
私は、ケーキの中に組み込めないもので、味のバランスに要るものを、
基本的に飾っています。
味の一部分です。
さらにケーキのイメージに合えば、なお良いです。

ですので、ピスタチオの濃さに負けないフルーツを飾っています。
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ピスタチオのバヴァロワーズ

食べた方しかわかりませんが、滑らかで、
わずかに舌にからみつくような食感です。

気泡をできるだけ含ませないようにし、
生クリームのホイップ具合や、
ゲル化剤の種類などで実現しています。

バヴァロワーズでも、ゼラチンのプリッとした食感のものや、
気泡を多く含んだパフッとした食感のものなど、
そういったものとは、全く違う食感です。

この食感が、ピスタチオの濃厚さを、さらに感じさせてくれます。
それを、パイナップル、フランボワーズ、またはタルトの食感で、
混ぜ込んで、1つの味わいに昇華させています。

ピスタチオのタルト

この部分にはピスタチオだけではない、
アーモンドやバニラ、小麦粉の焼けた味わいなどが含まれています。
濃厚な味わいには、さくっとしたクッキー生地が良く合います。

ここのパイナップルはちょうど良いです。
カシスだと強いですし、オレンジだと弱いまたは香りが強すぎです。

ひとつとしてのイメージ

トゥルモンドのケーキは、一人が食べる分を想定しています。
ですので、ホールケーキを購入される場合に、
他店のサイズをイメージして購入されると、
食べきれないことがままあるようです。
ちなみに一番小さい8×12㎝のホールケーキは、5カット分のサイズです。

1つのプチガトーを、2~3名で食べることは可能です。
ひと口だけでも、しっかりとした世界観が味わえます。

見た目や断面の驚きに依存しない、
骨のある味わいを目指していきたいです。

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 - プチガトー