『チーズケーキ“ミディアム レア”』(ベイクド・スフレ 半熟チーズケーキ)
2016/02/06
使用しているチーズなどの説明は→こちら。
今現在の集大成
このチーズケーキは、
使用している3種類のクリームチーズからなる、
深いのに、くどくないチーズ感と、
濃厚なのに食べやすく、滑らかな食感がポイントです。
特に後者の方は、
私のパティシエとしての経験や知識がぐっと詰まっています。
ベイクドとスフレとミディアムレア
ベイクドタイプの濃厚さと、
スフレタイプの軽快さ、
そしてミディアムレアの口当たり、
これをひとつにまとめ上げました。
一般的なチーズケーキのレシピや製法と、異なる部分が多くあります。
トゥルモンドのチーズケーキを目指して頂ける方に、
大切なコツを記載しておきますね。
メレンゲ
こんなに緩い状態で加えます。
しかも、配合量としては、スフレタイプより全然少ないです。
食感を少し軽くするという意味合いで、加えています。
ボリュームを出す為ではありません。
卵
配合する卵は、メレンゲの他は卵黄のみとなりますが、
生の状態のもの、カスタードの状態ものの、
2種類を加えます。
カスタードを焼いたことがある方は分かると思いますが、
卵焼きのように、硬くなったりしません。
生の状態のものは、固める役割を、
カスタードの状態のものは、チーズとの繋がりと味の役割を、
それぞれに意図して加えています。
小麦粉
小麦粉は、カスタードに含まれているもののみの配合です。
支えではなく、つなぎの役割で加えています。
そもそも大きく膨らませようとしていませんが、
支えともしていませんので、フォークがすっと入ります。
焼き具合
一度、中温で焼いて火を入れた後、
高温で、さっと表面を焼いています。
最初の焼きも、まだ中心まで焼き切っていない状態、
プリンを焼くときのようなイメージくらいで、
オーブンから出しています。
異なった温度での2度焼きと、
余熱で火を入れるようなぎりぎりの焼き具合が、
この食感を実現しています。
綺麗な表面より、美味しい中身
このチーズケーキでは、表面に亀裂が入っています。
これは、水分を多くしたり、メレンゲを減らせば解消します。
一般的なスフレタイプのものみたいに、ばっくり割れて、
変に乾燥したりするのであれば問題ですが、
そうではないので、今のところ、そのままにしています。
もちろん、本当の完璧は、中身も見た目もなんでしょうけど、
今のところでは、味を変える方法しか見当たらないです。
全てが重要
最高のチーズケーキとは、材料も配合も工程も、
その中のひとつひとつ、意味があって、おろそかにできません。
また、見た目重視や、インパクト重視のものや、
濃厚だけを売りにした、甘いチーズなど、
そういったものには、負けたくないんですよね。
とにかくチーズケーキの名にふさわしく、
そして美味しいという事だけにこだわっていきたいです。