パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

催事に出るのをやめてみました。

   

_MG_9253百貨店の催事、スイーツ好きな方なら、要チェックですよね。
あれ、お店側からすると、実店舗の方に足を運んでほしいな、と思うばかりです。

催事出店は大変

書類づくり

催事の期間は、大体1週間です。
用意は、書類づくりから始まります。

お菓子一つ一つの価格や説明、だけでは全くありません。

菓子の裏に貼ってある食品表示の一括表示が、
しっかりと食品衛生法に則っているか、細かくチェックもされます。
(そもそも、しっかりしてあるのが当然ではありますが。)

アレルギー物質の使用のチェック、
細菌検査の報告書なんてのも、必要ですね。

細かくは、店舗の紹介の文面から、
搬入の車の許可証の申請まで、たくさんあります。

一括表示シールが適正でない時なんか、大変です。
表示ができるような大きさのシールの購入、
その大きさで印刷できるようなプリンターの導入、なんて事もありますし、
表示の勉強から始まるお店もあるでしょう。

設営と撤収

百貨店は、正月以外は無休です。
期間限定のお店の、設営(準備)や撤収は、
夜に行なわれています。

早くて20:30からですね。
催事は、基本的にお店の入れ替わりなので、
前の店の撤収が終わり次第、設営開始となります。

だから、21:00過ぎてから開始、なんて普通です。

それで、ディスプレイなどもしっかりするので、
終わり時間は、まあ‥‥です。
ぐったりして電車に乗り込み、初日を迎えるわけです。

スタッフ

百貨店のオープン時間に、お菓子が並んでいるためには、
配送もあるので、普段よりも、かなり早く用意できてなくてはなりません。

必然的に、いつもより早い出社となります。

また、販売員が催事店舗に行って、人数が減る、
なのに、キッチンも仕事は通常より増える、
残業待ったなしです。

というわけで、この期間のスタッフの疲労度は、かなりのものです。

なぜ催事に出るのか

そんな大変な催事出店を、なぜするのか。
それは、売上宣伝です。

催事出店をすると、売上はやはり良いです。
どこの有名店さんでも、同じではないでしょうか。

しかし、ちょっと麻薬的なところもありますよね。
これに依存した体制になると、出続けなくてはならなく、
実店舗の疲労に繋がりかねません。

催事の為に、実店舗の営業やラインナップを縮小するのは、
あまりお勧めできません。

宣伝も大きな理由です。
知名度を上げることが出来ます。

しかし、菓子単体の利益額も下がっていて、たくさんのお店が入れ替わり出店する中、費用対効果は、昔に比べ結構薄い気がします。

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百貨店さんに怒られそう

あまり良くない理由ばかり挙げて、何だこいつは、という事になりそうです。
そういう事ではなくてですね、
余裕のある範囲で、計画を持ってスタッフを疲弊させずに、出店しましょう、と言いたいだけです。

ひとつの店舗の期間を2週間にしませんか

百貨店さんに提案したいのは、これですね。

2週間にすれば、1年間の店舗探しを、半分の数で済みます。
商談数、チェック数も半分になるのですよ?

2週間となると、客数がどんどん減るのではないか、となるでしょう。

お店側とすれば、せっかくの催事なので、あれやこれやと盛り込みます。
出来るだけ多くの種類のケーキを出そうとします。
これを、半分の種類にして、1週間ずつターンオーバーすればどうでしょう。

その他にも、色々盛り込めるかもしれませんね。
店舗探しや商談の削減できた時間を、そういうところに使えば、
もっと濃く、魅力のある催事と打ち出しが、出来そうではありませんか?

そもそも百貨店側とすると、単独店舗の催事の場合は、その売上だけが目的ではないでしょうから、
2店舗で、1週間ずつ入れ替わりのタイミングをずらし、
新鮮味を保ちつつ、魅力ある商品で、お客を呼んで、
既存店に波及させる、なんてのもどうでしょうか。

1週間でも大変なのに、2週間とか!

スタッフからは、より大変そうと思われそうですね。
ですが、2倍大変にはなりません。

1週間の催事を2回出るより、ぐっと楽になります。
アルバイトも確保しやすいです。
15種類を各20個よりも、8種類各38個の方がずっと楽です。

という事は、高品質を保つことが出来ます。

そして、ひとつの準備と撤収で、2つ分の催事です。
これは催事出店を良くする方なら、分かってくださるのではないでしょうか。

利便性は分かりますが

こんな感じで、百貨店の催事は行われています。
配送や時間の問題があるので、実店舗は催事店舗よりも、ずっと面白いです。
催事店舗で、少しでも良いなと思えば、実店舗では、大きく満足できる可能性があります。

結構大変な思いで、催事出店されている方たちばかりなので、
ぜひ一度、実店舗の方にも、足を運んでくださいね。

足を運ばないで、評論するのはやめてあげてと、少し可愛そうになりながらこっそり思っています。

そしてトゥルモンドは、そんな余裕はどこにもなく、
あまり仕事の波を作りたくないので、催事出店しないのでありました。

そんな中、テリーヌショコラは、百貨店さん側だけでも取り扱えるので、
いつでも連絡待ってます
(笑)。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

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