瓶詰めジャムをコンベクションオーブンで殺菌できる? 1
2016/11/16
瓶詰めジャムを作る時に、気を付けなくてはならないのが、殺菌です。
真空状態にし、菌の繁殖を防ぐことはもちろんですが、念のために、殺菌も行なっておきたいところです。
ジャムのアヲハタさんの、手作りジャム入門を見ますと、
『ビンに詰めたジャムを、約90℃のお湯に浸け、10分間殺菌します。』というように殺菌されています。
一般の方も含め、この温度や時間はバラバラです。
これは、殺菌に必要な温度を理解していないからだと思われます。
東京都福祉保健局:食品衛生の窓
厚生労働省:大量調理施設衛生管理マニュアル
上記のサイトを参照すると、下記を目安とすれば良いようです。
ジャムは炊き上げている間で、殺菌されます。
器具や、瓶・蓋も、加熱殺菌しておけばOKです。
瓶の容量の90~95%までジャムを入れ、残りのスペースにノロウイルスが混入するというのは、なかなか考えにくい事ではありますが、
アヲハタさんの言うとおり、90℃の湯で10分も殺菌すれば、ノロウイルスさえも殺菌できるように思えます。
(当たり前ですが、ジャムは詰めたばかりのものを、すぐに殺菌始めるという前提。)
鍋に湯煎などで殺菌する方法は、家庭用の方法です。
私たちも行ないますが、一度に多くの本数は行ないにくいです。
そこで、スチームコンベクションオーブンで、スチームをかけながら殺菌したりします。
しかし、そのオーブンは高価なため、プロでも中々持っていません。
という訳で、真空状態にするまでの工程を入念に行い、念のための殺菌を行なわない、という事も多いです。
それで、ふと思ったのですが、普通のコンベクションオーブンでは、殺菌の工程は難しいのでしょうか。
コンベクションオーブンの温度が不安定だったり、瓶が割れたりしてしまうのでしょうか。
試してみました。
パヴァイエのコンベクションオーブンです。90℃に設定しました。
88~92℃の間の温度を上下していました。
庫内温度と表示温度は、ほぼ同じ。
試してみよう、と思った時点で、コンフィチュールは40℃ほどまで冷めていたのですが、
10分で65℃くらい。
20分で75℃くらい。
30分で85℃くらいを指しました。
(測定は表面温度ですが、徐々に温度上昇しているので、内部温度とそんなに差が無いと思われます。
一応、次回調べたいと思います。)
その後、常温で放置し冷ましたのですが、特にひび割れなど、問題は起きていません。
湯煎は、温度管理が大変なので、とても楽でした。
一応、殺菌の有無の検体を用意し、1ヵ月ほどおいてみたいと思います。
真空にするまでの工程は同じで、しっかり行なわれているので、その為に差が出ず、意味のない比較になるかもしれませんが。
続報を、お待ちください。