パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

新卒採用に関しまして

   

_mg_63952017年春の新卒者採用は、終了しているのですが、
それでも1ヵ月2名くらいのペースで、お問合せを受けます。
大変うれしい事なのですが、人員数に制限が有るため、お受けできない状況です。

1名採用予定者がいるのみです。

そもそも、新卒者の募集はしないつもりでした。
春から、ずっとそういう方針でした。
ですので、会社訪問も、最初の2名くらい受けただけで、あとは全てご遠慮いただきました。

今回の採用者は、夏の時期に、「募集が無くても、研修だけでも受けたい」という事で、
わざわざ新潟から研修に来てくれた方です。
研修も真面目にこなし、手先も鈍くなく、応対も明るい方でした。

秋に、新卒採用を1名だけ行なう事が決まり、募集をかけたところ、すぐにご応募いただいたのも、その方です。

同時期に、会社訪問をされた男性がいらっしゃいました。
休憩室はどこかとか、働きやすい環境かどうかばかり質問されました。

もちろん、そういう環境づくりは懸命に取り組んでいます。
しかし、気になるところはそこなのかと、残念に思いました。

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新卒の方は、半年以内に辞める方が、どこのお店でも多くいらっしゃいます。

お金を払ってお菓子作りをするところから、お金を頂く為にお菓子作りに切り替わったところで、理想と現実の違いに、ついていけないようです。

皆さんは、お菓子作りの本当の楽しさを、まだ経験できていません。
充実感や達成感に乏しい楽しさしか、経験していないでしょう。

そんなに簡単にお店を辞めるの?と思ってしまいますが、入社も先のような感じでは、致し方が無いのかもしれません。

私が前職に応募した時は、履歴書だけでなく、手紙も添えました。
面接でも、給料はいらないから修業させてくださいと言いました。
もちろん、そんなことはできないと言われましたし、恥ずかしい気もします。

ですが、それくらい、そのお店で仕事がしたかったですし、1回しかない応募の機会に全力を尽くしたんです。
そういう経験をしてきているので、丁寧に書かれていない履歴書を見ると、面接さえもしたく無くなる訳です。

人生で、失敗することは、終了ではありません。
最悪な悲観をし、人生をあきらめる必要はありません。
しかし、自身の未来を甘く考え、いつでも逃げ道や余力を残しているようだと、乗り越えられるはずの壁でさえ、登らなくなります。
登ろうともしていない失敗に、成功なんて見えてくるわけがありません。

チャンスは、準備をしている人にしか回ってきませんし、回ってきたことでさえ気づかない人も多いです。
僕らはスーパーマンではないので、楽しい事ばかりできるわけではありません。
皆さんからみて、色々楽しそうにやっている私は、その分、色んなことを乗り越えてきています。

チャンスを手に入れられる分岐点は、どこにあるかわからないので、常に今を全力で過ごしてください。

最後に、もうあと3ヵ月程で社会に出る学生の方々は、今すべきことをしっかりと考え、スタートから躓かないようにしてくださいね。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

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