パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

夏はいつも以上に、衛生管理をしっかりしよう。

   

_MG_0350暑い時期になってきました。
ということで、パティシエの衛生管理の確認をしておきたいと思います。
材料などの温度管理や手洗い等は、いつもの事なので、今回はその他のことを、確認していきたいと思います。

基本的に、プロの現場での話となりますが、一般家庭でも参考にしてください。

取り板


ケーキなどを切る時に、まな板を薄くし、大きくしたような「取り板」というものを使用しています。
まさか、今の時代に木製の板を使用しているお店は、ほとんどないと思われますが、画像の「パロニアスーパー」の使用をお勧めします。

木製ですと、ささくれなどの異物混入もありますし、何より不衛生です。
「パロニアスーパー」は、ポリプロピレン押出発泡構造で、それらが解消されています。

調べてみると、耐熱取り板「プレデコ」というものがありますね。
「パロニアスーパー」は、熱で板が沿ってしまいます。
「プレデコ」はそれが無いみたいですね。試してみたいものです。

ダスター(雑巾)の殺菌

作業しながら、手やテーブルを拭くのに、タオルを使っています。
このタオルを、ダスターと呼んでいます。

このダスターですが、こまめに洗わないと、もちろんですが不衛生です。

また、休憩をはさむ時などに、漂白剤の入ったバケツに、自分の使用しているダスターを洗って入れ、
休憩後、それを洗い使用する、という事をしているお店があります。

これは、意外と不衛生です。

最初の1人目でしたら良いのですが、3人、4人と続けていくと、漂白剤はどんどん薄まります。
また、しっかり洗いきらずに、バケツに放り込んでいく人なんかも居ますよね。

漂白剤は薄まっている、バケツに汚れ自体が入っている、常温放置。
もう、何をやっているか、分からないですよね。漂白剤は万能ではありません。

そこで、お勧めしたいのは、電子レンジでの殺菌です。
まずしっかりダスターを洗って、水を絞り、レンジで2分強くらい加熱すればOKです。
_MG_035386℃まで温度が上昇しているので、完全殺菌です。

この手法は、仕事中にこまめにできるので、お勧めです。薬剤も使いませんから、万一のことや、手にも安心です。
ご家庭でも、簡単に導入できますね。

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アルコールスプレー

使用する器具などには、アルコールスプレーを散布します。
前述の取り板にも、散布します。

パストリーゼや、

アルパワーなんかが使われます。

ご家庭でも1本あれば、安心かと思うのですが、以下の点に注意してください。

霧状に散布する

霧状にし、まんべんなくスプレーしないと、かかっていないところには、もちろん意味がありません。

水分はしっかりふき取ってから

水分をしっかりふき取ってから散布しないと、アルコール濃度が低くなります。
濃度は、高くてもダメらしいのですが、低いのはもちろんいけません。

要・不要を考えて使う

しっかり加熱する鍋に、事前に散布する必要はありません。
器具には、何でもかんでも散布するスタッフが居たりしますが、よく考えて使用させてください。

全てにすれば安全ではありますが、何でもかんでもという人は、考えていないだけなので、衛生という事に関して、よく理解していない人が多いです。
なので、何かのタイミングには、必要な時でも散布しなかったりします。

着ているものも衛生的に

あとは、クックコートやタブリエ(エプロン)ですかね。

腰巻タブリエで、コックコートのお腹のところが異様に汚れていたり、
布製タブリエで、タブリエ自体が汚れていたり、しているところがあります。

まだ未熟者ですと、仕方ないと分かっていても、
そんな状態で接客に出てこられると、苦笑いしかできません。

そんなわけで、防水エプロンをお勧めします。
格好よさは無いですが、汚れも簡単に拭き取れますし、洗い場で、水が飛んでもへっちゃらです。

私もよく洗い場に入るので、この防水エプロンをしています。
ジャム炊きをする時なども、良いですよ。

いかがでしたでしょうか。
家庭でも参考にできると言いながら、リアルな現場の話が主でした。

中々、他店の衛生管理の話なんて聞かないですからね。
良いところは、参考にしてください。
他にも、注意していることがあれば、ぜひ教えてほしいものです。

この業界から、食中毒関連の悪いニュースが出ないように、努めていきましょう。

余談ですが、昔と比べ、2月3月の方が、カビだとかのニュースが多いのは、
基本的にな気温・室温の上昇に対しての、製品・製法的理解が乏しいからです。
その話は、いつかまた。

3つ

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