【実験】 カスタードクリームの菌検査 4
みなさん、こんばんわ。
坂下寛志です。
今回は、表題のとおり、『カスタードクリームの菌検査』の最終話です。
今回は、こちらの、
『カスタード C』を使った実験の結果を、記しておきます。
広く一般的に使用されている、
布製の絞り袋を使用したとき、細菌数は変化するか、
という実験です。
前回までの実験は、カスタードクリームを、
バットでそのまま保存しておりますが、
実際の現場では、へらを使って絞り袋に入れ、シューに詰めたりなど、
様々な製菓器具に触れるので、
より、現実に近い状況での実験です。
カスタードクリームは、前回の実験と同じものを使用しております。
シリコンヘラで、
クリームを混ぜまして、クリームに器具を付着させた状況にしました。
そして、
絞り袋には入れていないものを『C-1』、
絞り袋に入れ、
直後にカップに入れたものを、
『C-2』、
そして、絞り袋に入れたまま保管して、
7時間後に絞り出したものを、
『C-3』としました。
シリコンヘラ、絞り袋、ともに洗浄、乾燥後、消毒用アルコールをスプレーしております。
で結果が、前掲のとおりです。
やはり、器具を使用すると、新たに、細菌が付着するようです。
それで、前回の実験の結果では、
“77時間後”でも、300個以下だった細菌数が、
ヘラを使用すると(C-1)、1~300個まで、
絞り袋に通しただけ(C-2)で、1000個まで、増えております。
冷蔵温度帯であれば、急速な細菌増加は無いでしょうが、
現在執筆中の『保冷剤の効果』で、
持ち帰り中の温度が、15度を超える環境になると、
食中毒の危険性が高まってくると思われます。
※細菌の増殖は、15~40℃が適温帯で、35℃前後が最適らしいです。
ソース(花王HP)
というわけで、
働いたお店のやり方とか、そういう経験則でなく、
正しい理論に基づいての、衛生的なお菓子作りをしていきましょう。