原材料の原産国表示を義務化に。
加工食品の主な原材料の原産国表示が、義務化になるようです。
5日の有識者検討会で提示する。年内に細部を詰め、早ければ来年にも新しいルールができる見通しだ。
・消費者庁と農林水産省がまとめた新ルールの素案では、重さ50%に満たないものも含め食品中の重量1位の原材料について、原産国を表示。
複数国産の素材を混ぜ合わせている場合は、重量の順に国名を上位3カ国程度まで記載する。
当然ですが、お菓子も加工食品です。
現ルールでは、「魚の干物や野菜の漬物などの22食品群・4品目」かつ「食品中の重さが50%以上を占める原材料」について原産国表示を義務づけられています。
(22食品群・4品目…原料原産地名を表示しなければならない加工食品・ふじのくに食品表示ガイド)
新ルールでは全てですので、原材料欄の最初にくるものは、原産国表示が必須となります。
菓子で先頭にくるのは、小麦粉、砂糖、卵、チョコレート等ですか。
トッピングなどで主体になり得る、アーモンドなどのナッツ類、栗、イチジクなども考えられますね。
お菓子屋さんでよく使われている小麦粉は、スーパーバイオレット(日清製粉)です。
原産国はアメリカなので「小麦粉(アメリカ)」となります。
国産小麦粉なら「小麦粉(日本)」ですし、ファリーヌT-65パティシエール(DGF)やエクリチュール(日清製粉)などでしたら「小麦粉(フランス)」となります。
表示が必須となると、使用する小麦粉を変える度に、使用する菓子全ての表示を変えなければなりません。
また、原産国によって安全かどうかが、消費者のイメージに大きく依存されることも、考えなければなりません。
平成28年4月に製粉協会が下記資料を提出しています。
小麦粉への原料原産地表示適用の 「実行不可能性」について-消費者庁
平成23年ですが、全日本菓子協会も下記資料を提出しています。
菓子の原産地表示について
色んな業界の反発がありそうですが、推移を見守っていきたいですね。