パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

ショートニング無しで、サクサクのサブレを作る方法

      2016/01/24

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皆さん、明けましておめでとうございます。
坂下寛志です。

今年からブログを移転しました。
お菓子の事を、色々伝えたり、残したりできたら良いなと思っています。
本年も、よろしくお願いいたします。

サクサクのサブレを作る。

一般的に紹介されているサブレ(クッキー)のレシピで、
バターとショートニングを併用しているものがあります。
これは、食感をサクサクさせる為です。

ショートニングを使用するわけ。

食感がサクサクするかしないかは、
小麦粉などから生まれるグルテンの結合の強弱によります。
強いとがっちりとした食感に、弱いとさくさく又はほろっとした食感になります。

ショートニング(shortening)は『サクサクさせる、ポロポロにする』という意味を持つ、植物、動物油脂を原料とした練りこみ専用の固形油脂として開発されました。
窒素ガスを混入した固体状以外にも液体状や粉末状のものも生産されていて、水分や乳成分を含まず、ほぼ100%が油脂成分で香りはほとんどありません。
白色で無味無臭の油脂です。
※1
出典:http://www.j-margarine.com/kiso2/short.html
日本マーガリン工業会より(検索日:2016/01/06)

グルテンは、タンパク質と水分が結合し、捏ねることにより生まれます。
バターは15%程度の水分を含み、ショートニングは含まないので、
ショートニングの方がさくさくした状態を保ちやすいのです。
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ショートニングを他のもので代用したい。不使用で作りたい。

手元にショートニングが無くてという場合や、
全く不使用で作りたいという場合、
分量をそのままバターで代用してかまいません。

出来上がりは、元のレシピのものとは変わってきますが、
壊滅的な状況にはなりえません。
なった場合は、製法や分量の間違いだと思われます。
風味は、むしろ良くなります。

トランス脂肪酸の観点などから、ショートニング不使用のレシピが広がっています。
ちなみにトゥルモンドでは、ショートニングを一切使用しておりません。

ショートニング不使用でもサクサクに作る。

「バターを小麦粉を混ぜ合わせてから、卵を加える。」

これは製法として、当然のように思われます。
ただそれは、少量で混ぜ合わせる場合。
業務用ミキサーなどで行う場合は、多少しか違いは出てきません。

「水分を減らすという意味で、卵の卵白部分を減らし、卵黄に置き換える。」

卵黄が多くなるので、味にコクがでます。
ただし、苺などのフルーツサブレ、抹茶・紅茶などのサブレでは、
味のバランスが悪くなってしまうかもしれません。

「卵黄を加熱して固めてから加える。」

これはグルテン形成とは関係のない方向からの、
サクサク感維持の方法です。
食感には好みがあり、手間がかかってしまう方法です。

「小麦粉を米粉(上新粉)に一部置き換える」

そもそもグルテンとは、小麦粉でのみ形成されます。
そして米粉にはグルテンが存在しません。
食感の好みによって、置き換える量を変えてください。

米粉の併用でサクサク食感。

「小麦粉を米粉(上新粉)に一部置き換える」方法が一番おすすめです。
サブレに限らず、色んなところで応用したい考え方です。

デメリットで言えば、小麦粉より価格が高い事、
粒度が強力粉くらいな事、くらいでしょうか。

パータシュクレなど、タルトの器などに使う生地に応用すると、
焼き縮みが少なくなったりしますが、
米粉の分量次第では、取り扱いが難しい、割れやすいなどの難点が出てくるので、気を付けてくださいね。

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 - 焼菓子, 製菓理論