パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

フロランタンのサブレとヌガー

      2016/02/23

_MG_4661『フロランタン』とは、サブレ(クッキー生地)の上に、
アーモンド入りのヌガーを乗せて焼き上げたお菓子です。
“フィレンツェの(菓子)”という意味。

サブレ

フロランタンに使うサブレ。
表面にアーモンドたっぷりのヌガーが乗る事を考えると、
配合にアーモンドパウダーを入れる必要は無いと思います。
『北海道小麦とスペインアーモンドのサブレ』

しかし、
サブレ自体の食感が軽すぎると、ヌガーの硬さとのバランスが悪いです。

厚さは、薄くすればヌガーがメインに、
厚くしていくと、当然、サブレがメインのバランスになります。
トゥルモンドでは、4.5㎜の厚さで伸ばしています。
両方が一体となるイメージの厚さです。

_MG_4640空焼きをしてからヌガーを乗せますが、
その後は、さほど火が入っていかないので、
それをイメージした焼き具合にします。

サブレが硬いようなものは、あまり好きではありません。
ある程度厚めに、しかし、口の中ではヌガーと一緒にほどけるような、
そんなバランスの配合がお勧めです。
ショートニング無しで、サクサクのサブレを作る方法

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ヌガー

_MG_2977トゥルモンドのヌガーの材料は、
バター、生クリーム、砂糖、蜂蜜、水あめです。
これを全て溶かし、沸騰させ、焼いたアーモンドスライスを混ぜます。
それを、サブレの上に伸ばします。

各シェフのイメージの違いがありますが、
私のイメージは、カリッとしていて、
強い力を入れずとも噛みきれる硬さです。

ですので、厚くなく、
アーモンドもスライスタイプを使用します。

上記材料の水あめを増やしたり、ヌガーを煮詰めたりすると、
焼き上がりに粘度が出てきます。
歯にくっついてくるような食感になります。
また、煮詰めると、ヌガーの表面のツヤが無くなります。
_MG_4660
たまに、レーズンなどのドライフルーツを、
アクセントに加えている方もいらっしゃいます。

酸味が入るバランスは悪くはありません。
好みの問題ですが、私は要りません。

ドライフルーツタイプは、ヌガーが水分を帯び、
ねちっとした食感になりやすいので、その点は注意です。
(そういう食感を意図しているシェフもいらっしゃいます。)

キレイに切り分けるコツ

焼きあがったら、熱いうちに切り分けます。
これが、フロランタンをキレイに切り分ける、唯一の方法です。

トゥルモンドでは、1度にフレンチサイズ4枚分を焼き上げます。
ですので、2~3人で一気に切り分けていきます。

女性に人気

女性が購入される焼菓子では、フロランタンが1・2位を争う人気ぶりです。
プレゼントにも、良いかもしれませんね。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

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