パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

『北海道小麦とスペインアーモンドのサブレ』

      2016/01/20

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贅沢な材料

スペイン産マルコナアーモンドプードルと、
北海道産小麦粉を使用した、贅沢なサブレです。

バターは、よつ葉の発酵バター。

バニラも、天然のバニラを使用しました。

最近、焼菓子の見直しをよくやってますけど、
とても地味ですね。

材料だけ高価なものを使っても、
その分だけの味にはならない焼菓子。
しかも、見栄えも地味なままという。

ですが、プチガトーに比べ、
ほとんどのお店に置いてあり、
複雑な構成や、派手な見た目などができず、
味だけで勝負が決まる、
本当の実力が出るお菓子が、焼菓子です。

だからこそ、一番おいしいものを作りたい。

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ごまかさない

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「フランス菓子だから、甘い」
「甘さも、美味しさのうち」
これは、間違った認識です。

後者は、否定はしませんが、甘さが美味しさの大きなウェイトを占めるわけでは、全くありません。

甘さ以外の旨さや香りが乏しいため、
甘さで補う、悪く言えばごまかさないと、食べれないのです。

このサブレの小麦粉の割合は、約40%です。
なので、この小麦粉の旨みが、出来上がりの旨みに、大きく関わってきます。

アーモンドプードルだって、配合しなくてもサブレになります。
しかし、ローストされたマルコナアーモンドの風味は格別です。

とはいえ、風味の違いが分からない、そんな方々も多いでしょう。
その方々にとっては、特別ではない、ただの高価なサブレ。

価格が2割増しになっても、味は2割増しにはならない。
だから商売としては、原価を上げないようにすべきなのでしょう。

ですが、他のお店のサブレの方が美味しい、とは言われたくないので、
私の中での一番に近いものを、出していき続けたいと思います。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

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