パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

【経験0~3年向け】手先が器用になる方法 2

   

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まとめ

見習いの方は、洗い物であったり、お菓子の袋詰めであったり、直接お菓子作りには関係の無さそうな作業が多いところもあります。

これを、面倒だな、つまらないな、と思っている方も多いでしょう。
そういう方たちは、自分の成長を自分で伸ばすことが出来ない人が多いです。

若さゆえ、ということで辛抱して、将来に繋がるアドバイスをすると、先述のような意識を上げることをお勧めします。

洗い物では、正確に、素早く、段取り良く、そして静かに、という事を考えてやると、意外と難しい事が分かります。

何を先に洗うか、というのは、周りの作業で必要そうなものを先に洗う、なんてことも考えられます。
洗浄機を使うなら、それが動いている数十秒の間に、何をしておくか、なども考えられますね。

そして、ガチャンガチャンと音を立てるのも、非常にみっともない。
器具が触れるギリギリまでは素早く、置く瞬間はゆっくりと。

また、器具の汚れが残りやすいところも、しっかり見れるようになります。
作業でその器具を使う時には、その部分をチェックして使うのは、衛生面的に当然ですよね?
ですので、洗い物を真剣にやれない方は、その時点で食品を扱う資格が無いのです。

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お菓子の袋詰めも、正確に素早くしようとすると、途端にむずかしくなります。

左手で袋を開けて、それと同時に右手は菓子を持って、袋に当てずに正確な位置まで素早く詰め込む。
包装機(シーラー)を使うにしても、袋の先端からの位置を一定に、斜めにならず真っ直ぐに、素早くシーリングする。

先の洗い物の話でもそうなのですが、要するに「思った通りに手を動かせるようになる。しかも素早く。」という訓練ができるのです。

そして、その訓練を積んできた人が、実際のケーキの作業でも、習得速度が早くなるのは、言うまでもありません。
ひねくれた人だと、雑用をさせる為に良いように言いやがって、と思うかもしれませんが。

別に仕事中でなくても、食事中の箸の扱いでも、訓練することは可能でしょう。
バスケでは、両手が利き手になるよう、利き手でない方で食事したりしますよね(私も当時はした)。

パティシエになってからは、そこまではしてないですが、仕事中の意識は高くしていました。その方が楽しいですし、達成感もありますからね。

そんな訳で、やけに暑苦しいアドバイスとなってしまいましたが、器用になる為に、何か特別な特訓が必要な訳ではありません。

まず、「手先を器用にしたい」という思いがあって、
それに向けて、漫然としていた作業に正確さと素早さを、自身に求めていくだけです。

今日から、やれますね。がんばってくださいね。

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