パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

【経験0~3年向け】計量ミスをしない方法 1

   

_MG_2704パティシエ見習い中・勉強中のみなさん、こんにちは。
今回は「計量ミスをしない方法」について、考えてみたいと思います。

手作りですので、様々な失敗が起きます。
その中のひとつ”計量ミス”
言葉を聞くだけでも、震えるくらい恐ろしいですね(笑)。
材料自体を間違えたり、材料の分量を間違える失敗のことです。

さて、そんな計量ミスですが、私もできるだけ無くす為に、様々な事を試みてきました。
それを紹介し、勉強中の皆さんの為になればと思います。

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レシピの書き方

パソコンで書こう

いきなりの手書き否定です。

手書きをすると、時間はかかるし、汚れた時などの書き直しも大変。
分量の倍量や、シェフのレシピ変更にも、対応が面倒です。

それがパソコンなら一瞬です。
印刷しなおせば、いつでも清潔なレシピです。

パソコンやプリンターは、見習いのみなさんには、それなり高価です。
しかし、とても大きな時間の有効活用ができます。

綺麗なレシピ書きで満足したり、休日をそれだけに費やしたり。時間をかけるところは、そこではありませんからね。

トゥルモンドでは、レシピは全て共有のパソコンに入っています。
翌日に行なう作業で、レシピが必要であれば、プリントするだけです。
もちろん、個々に書き込んだり、全員が必要であれば、データに残します。

よくある、先輩のレシピを手書きで写すという、写経作業はありません。
書く事に、全く意味が無いという訳ではありませんが、他に時間を使った方が良いと思います。

見やすく書こう

小数点以下の数字を、勘違いすることがあります。
製法や材料を理解すれば、あり得ないことも、見習いの方では、分からずやってしまいます。

例えば、10.1gのベーキングパウダーを、101gで量ってしまうなどですね。
笑ってしまうくらいあり得ないですけど、材料を理解していないと、こうなります。
マドレーヌ、爆発してしまいますよ(笑)。

ですので、小数点以下をしっかり表示するなり、数字の下に下線を引くなり、間違わないようにしたいものです。

また、材料Aの分量を、材料Bのものを量ってしまうこともありますね。
それは、枠線に太線を引いたり、とにかく見やすくすることですね。

日本語で書こう

材料をフランス語で書いている方もいますが、トゥルモンドでは、ずっと日本語です。

そもそもレシピとは、菓子を作る為のものです。
そして意識は、より美味しくするために、または早く作業を行なう為に、そういうところにあるべきです。
フランス語の勉強は、他のところですべきです。

不慣れな方や後輩が、フランス語の材料名に迷ったり勘違いしたりするのは、本質からずれています。

順番を決めよう

量る順番を決めて、上から書きましょう。
使用する順、量りやすい順などあると思うのですが、上に行ったり下に行ったりなどの書き方は、大抵量り忘れをします。

最初の画像もそうですが、量る順番になっています。
また、途中太線を設けて、量り忘れがないか、立ち止まれるようになっています。

間違えやすいものは、赤字や太字などで、注意を促します。

そして、最終工程に入る前に、一度全体を確認します。
何度も印刷できるレシピ表なので、各材料にレ点を付けながら、量る時もあります。

続く

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