【質問・回答】小麦粉の種類・デッキオーブンとコンベクションオーブンの違い
質問を頂きましたので、回答したいと思います。
・実際にお店では、中力粉、強力粉も含め何種類の小麦粉を使っておられますか?
・オーブンですが、私はフィナンシェやマドレーヌはコンベンションで焼きたいのですが、デッキオーブンのほうがいいメリットはありますか?
何種類の小麦粉を使用しているか
これは、『使用小麦粉まとめ』のページをご参照ください。
このうち、現在使用していないのは宝笠ゴールド、アモーレ、岐阜県産小麦、エンジェライトです。
薄力粉のブレンド
マドレーヌは食べ応えが出るように、
フィナンシェはグルテンが極力出ないように、スーパーバイオレットの他に、小麦粉をブレンドしています。
マドレーヌの方の宝笠ドゥノールは、使用している小麦の特性により、もっちりとした食感がでるものです。
(そのままだとグルテンが出過ぎて、製菓用には使えないため、特殊な処理を施しているそうです。)
フィナンシェの方の特クイーンも、特別な処理を施している小麦粉で、
グルテンが出づらく、噛むと切れる食感が生まれます。
どちらも、そのお菓子に対して、表現したい食感の為に、配合しています。
コンベクションオーブンとデッキオーブン
コンベクションオーブンは、熱風を循環させるオーブン。
デッキオーブンは、天井と床で別々の熱源があるオーブン。
前者は一定の温度でしか焼けず、ひとつの菓子の全方向から、同じ熱量を加えていく。
熱風なので、乾燥しやすい。
後者は天井と床で別々の温度を設定できるので、ひとつの菓子のどの面から熱を加えていくか、調整できる。
予備知識は、これくらいとして、実際に、マドレーヌなどや、ビスキュイジョコンドなどを焼き比べてみると、
デッキオーブンの方が、ふんわりと、適度に水分を持って焼きあがります。
嵩も、デッキオーブンの方が出ますね。
焼き時間は、コンベクションオーブンの方が短いです。
サブレなどは、コンベクションオーブンがさっくり焼けます。
マドレーヌなどを、コンベクションで焼けないか、というとそういう訳ではありません。
おそらく日本人が好みのような食感は、デッキオーブンでの方が作りやすいかと思います。