パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

『サヴァラン ルッソ リモンチェッロ』  2

      2016/08/05

宏洋株式会社さんから、アマルフィーの画像をお借りできましたので、アップします。
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大きなレモンですね。
私たちが見かけるのと、全然違います。
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“ルッソ・リモンチェッロ”が作られるラ・マテルドミニ社では、
全て手作業で皮むきが行われるそうです。
皮の白い部分が入ってしまうからだとか。

私たちパティシエの作業でもそうですね。
レモンの皮を擦るときに、白い部分は入れません。
えぐみ、渋みが出るんですね。

ごくたまに、リモンチェッロなんて自家で作るよ、という方もいらっしゃいますが、
素材の質や、作り手の質がそなわってこそ、“ルッソ・リモンチェッロ”です。

私たちの菓子が、家庭で手作りされるのと、一緒ではないでしょう?
そんな感じで作られる“ルッソ・リモンチェッロ”を、
シチリアオレンジとシチリアレモンの果汁とともに、生地にたっぷり吸わせ、
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こういう感じに組み立てていきます。

バヴァロワーズにも、リモンチェッロを少し加え、
パイナップルのコンポート(キルシュ酒で香りづけ)、
レモンのコンフィとともに、重ねていきます。

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たまに、サヴァランのシロにだけアルコールを添加し、
他には加えない、というのもあるのですが、個人的にはバランスが悪いな、と思います。

シロ10に対し、ほかの部分0であれば、
シロ7に対し、ほかの部分3の方が、
強弱が緩やかで、すんなり入っていくと思うんですよね。

というわけで、当店のは緩やかな感じです。
アルコール度数も、カクテルくらいのイメージで、途中からふんわりと感じてくるくらいが理想です。

それくらいなので、香りにはすごく気を使いますし、それを、このリモンチェッロは表現してくれますね。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

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