ガトーショコラのコツ(へこませない)1
2016/07/06
ガトーショコラ(クラシックショコラ)は、中央がへこむ事がよくあります。
中心まで、熱が入り切れていないのが、ひとつの原因です。
中心を焼き切る間に、周りが焼き切れてしまう状況は、
生地の状態が、火通りが悪くなっているからです。
求める食感のために、わざとそういう風にするのは良いのですが、
ふんわり焼き上げる事を理解したうえで、調整したいものです。
1.チョコレートを溶かし、温めた生クリームやバターと合わせる。
2.卵黄を泡立てる。
3.メレンゲを作る。
4.1と2を合わせる。
5.4にメレンゲを3分の1入れて、薄力粉とココアも入れ、混ぜ合わせる。
6.残りのメレンゲを入れ混ぜ合わせ、生地の完成。
火通りが良いとは
スポンジやパウンドケーキなどの生地の場合、
火通りは、生地に含まれている気泡の量に関係します。
それを踏まえて、ガトーショコラにおける、
火通りを良くするためのコツを3つ紹介しますね。
卵黄、卵白はしっかりホイップする
卵黄、卵白ともに、しっかりと泡立てます。
チョコレートやココアという油脂の多いものと混ぜ合わせるので、
それに負けない強さを持たせることが必要です。
その為、それぞれに、しっかりと砂糖を入れる事も重要です。
チョコレート、バターの油脂量に気を付ける
油に水が加わり、乳化成分が入れば、乳化は始まります。
それで、油が多ければ、水も多く必要となります。
チョコレートは、同じカカオ分でも、
カカオバター(油脂)が多いもの、少ないものがあります。
多ければ、生クリームや卵に含まれる水分の多くと乳化することとなり、
生地としては、重くなります。
そのため、気泡が潰され、その結果、詰まった生地となります。
チョコレートの量を増やしたいとき、種類を変えたいときは、
カカオバターの含有量に気を付け、その分水分を増やしたり、
調整する必要があります。
生地の温度に気を付ける
チョコレートやバターは、温度が低いと、固さを持ってきます。
生地としては、流動性がなくなってきます。
そうすると、これも気泡が潰れる事となります。
ですので、生地の温度は温かいまま保つことが必要です。
トゥルモンドでの生地の完成温度は、34.3℃でした。
一般の方が作ると、20℃前半ではないでしょうか。
プロの現場では、ミキサーは2台以上はあり、
卵黄をホイップしながら、メレンゲを作ります。
それで、卵黄も、温度を保ちながら、泡立てています。
泡立てる前に温め、泡立て中も、ラップで隙間を無くして、
保温し続けるのです。
チョコレートに合わせる生クリームなどの温度はもちろんですが、
卵黄も気を付けると、完成の生地も、
温かい温度にすることができます。
他の原因
今回は、原因が「中心まで熱が入りきっていない」ものに対しての、
対処方法を説明致しました。
次回は、他の原因に対し、もう少し説明してみたいと思います。
・「ショコラ クラシック」レシピ