パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

ガラス温室栽培のアンデスメロン

   

_MG_2527最近使用している緑肉のメロンは”アンデスメロン”です。
しかし、ただのアンデスメロンではく、ガラス温室栽培されたものです。
マスクメロンなどの、高級なメロンと同じような、栽培方法のアンデスメロンです。

ガラス温室栽培は、ビニールハウス栽培やトンネル栽培とは大きく違います。

ガラスは光の透過率が高く、日光のメリットを最大限に受けられます。
光りを好むメロンにとって、とても大きな利点です。

ガラス温室は密閉度が高いのも、優れた利点です。
室温を昼と夜とで、寒暖差を大きくすることができます。

日中は、日光を受けつつ室温を高くし、メロンが渇き、
夜の低い室温で、水分と養分を多く蓄えるというサイクルを作ることができ、実が美味しくなります。

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と、まあ、以上全て、フルーツ屋さんの受け売りです
私たちは、美味しいフルーツを探し、選んで持ってきてくれる、フルーツ屋さんのおかげで成り立っています。

もちろん、その美味しいフルーツを作ってくれる、生産者の方々のおかげでもありますが。

トゥルモンドとしても、持ってきてもらったものを、そのまま鵜呑みにするわけではもちろん無く、
美味しい、美味しくないを判断し、正直にフルーツ屋さんと対話をします。

自分の足で、フルーツを探し、選び、使うということも、もちろん素晴らしいです。
しかし、それぞれのプロフェッショナルが居るということを、無視してはいけませんよね。

フルーツ屋さんがケーキを作ったところで、私たちよりも、美味しいものが作れると思えません。

ケーキも出してる高級果物店がありますが、フルーツ部分でさえ“並”です。
卵屋さんがやっているからといって、プリンが美味しい訳でもないですし。

_MG_1948それぞれプロフェッショナルの範囲があって、それは超えられない部分があります。

という訳で、以前から、トゥルモンドで使用しているフルーツのほとんどは、個人商店の方のものです。
昔からご自分でフルーツを選び、誇りを持って、フルーツを運んで来てくださっています。

ですので、私たちも自信を持って、美味しいフルーツを、ケーキに仕立てることが出来ます。

別に、大規模のフルーツ屋さんを否定しているわけではありません。
入荷する人、選別する人、配送する人、それぞれに関わる方々が責任と誇りを持てば、関わる人数が多い分だけ、
精度が高いフルーツだけが、私たちに届くことになるでしょう。

生産者の方々も、より美味しいものを、と追求してきた結果のひとつが、このガラス温室栽培だと思います。
生産者には、直接お礼を中々言えないので、この場を借りて、感謝を伝えたいと思います。

トゥルモンドのケーキは、それぞれのプロフェッショナルが集まって作られています。
そういうものが、いつでも食べられる私たちが、一番しあわせものなのかもしれませんね。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

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