パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

新しいシュークリーム『シュキュラン』 1

      2016/03/16

_MG_9860昨年秋から登場し、ようやく浸透しつつある、
新しいシュークリーム『シュキュラン』。

「新しい」は「新発売」という意味ではなく、
食感が新しい、という意味です。
それには、沢山の失敗があったわけで。

新しい生地

以前のクッキーシューが、色んなお店で見かけるようになり、
他と一緒が好みでない私は、
新しい生地づくりに取り組む事にしました。

目標は以下の通り。

・生地のみで勝負し、クッキーやアーモンドなど、何も乗せない。
・クッキーのような食感を目指す。
・パイのような食感を目指す。
・クリームを閉じ込めるだけの役割ではない。
・生地も主役として、しっかりと旨味を出す。
・厚めの生地にして、存在感を出す。
・詰めたての販売をせず、またサクサク感を長時間維持する。
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水・牛乳・バター

パイのような、クッキーのような、皮全体がそんな食感にする為、
バターを増やし、水分を減らす事にしました。

加える水分も、普通は水だけというものが多いのですが、
それの半分以上を脂肪分4.0牛乳に置き換え
乳の風味を、できるだけ入れ込みました。

さらに、バターは発酵バターのみを使用し、
後引く余韻を表現しました。

小麦粉

小麦粉は全て国産のものにしました。
また、配合の大部分を、クーヘン(江別製粉)を使用しました。
_MG_3554小麦の外皮近い部分まで使用しているので、
くすんだ色になってしまいますが、風味は強めです。
灰分が他の小麦粉に比べ、約2倍も含まれています。
使用小麦粉まとめ

また、クーヘンのみだと、膨らみなどがさすがに厳しかったので、
同じく北海道小麦のシリウス(日本製粉)を配合しました。
_MG_3553

米粉

また、小麦粉の一部を米粉(上新粉)に置き換えました。
米粉にはグルテンが無く、膨らみが悪くなってしまいますが、
結合が弱い為、さっくりと切れる食感となります。

今回の皮は、焼き切る事にしているので、
小麦粉だけだとバリバリという食感になりますが、
米粉を含ませると、ザクッという食感になります。

砂糖・バニラの粉末

通常シュー皮には、色づけを良くするための、少量の砂糖を加えます。
今回は、厚めの皮にし、存在感も出したいので、
味気なくならない位の砂糖を加えました。

また、通常は加えないバニラまで加え、
皮自体が、焼き菓子のような状態まで作りこみました。

次回は

材料の時点で、通常のシュー皮とは、全く違うものとなっています。
材料の種類自体は、無くは無い範囲ですが、
配合は、見たことの無い分量となっています。

次回は、製法のお話です。

3つ

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https://note.mu/sakashita

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