パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

フィナンシェの焦がしバター(ブールノワゼット)の作り方

   

_MG_0851焦がしバターの作り方です。
ここからフィナンシェが始まります。
間違ったことを覚えていると、この時点で美味しさが半減します。

「焦がしバターはどこまで焦がすか(ブール ノワゼット)」という記事でも、焦がしバターの事をお話ししましたが、今回は、作っている流れを撮影できたので、それとともに説明します。

使うバターの種類

_MG_0789発酵バターと非発酵バター(いわゆる普通の無塩バター)のどちらを使うか、ということですが、これはどちらでも構いません。
好みで良いと思います。
フランスが発酵バターだからといって、それにこだわる必要はありません。

ちなみに、日本の発酵バターは、フランスのものより発酵の香りが強いです。
フランスは非発酵のものは無く、発酵バターしかありません。香りもまろやか、おだやかです。

おそらく、日本には、もともと非発酵バターが存在し、発酵の香りがまろやかだと、非発酵のものとの差異が少なく、市場に受け入れられないからではないでしょうか。

という訳ですが、トゥルモンドでは、『フィナンシェ バニーユ エクセラン』では発酵バターのみで、他のものは、発酵バターと非発酵バターを2:1で混ぜて焦がしています。

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加熱する

18ポンドのバターで作ります。1ポンドのバターは450gのバターの事を指します(実際は約453gが1ポンド)。
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_MG_0799初めのうちは、白い泡のようなものが表面を覆いますが、
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_MG_0804次第に膜っぽい状態に変わり、やがて透明になります。
_MG_0807透明になると、色づいてきますので、ここからは混ぜ続けた方が良いです。

表面に浮き上がる膜は、熱によって分離し、凝固したタンパク質です。
牛乳のそれと、同じものです。

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さらに過熱していくと、茶色く色づいた粉のようなものが浮遊するようになり、表面にも浮き上がってきます。
これは、蛋白質などが固まって、加熱で色づいたものです。
そして、これが焦がしバターの味に関わる、重要な旨味です。

便宜上、このたんぱく質などのものを、沈殿物とします。
_MG_0825この辺から、この沈殿物の色を見ながら、加熱を調整します。
まだ薄めだったものが、出来上がりになると、
_MG_0841これくらい、良い揚げ具合となります。
_MG_0851焦がしバターの色の判断は、シェフによりまちまちで、教えられたスタッフも、まちまちになりやすいです。
上手くいかなくても、フィナンシェの生地自体が失敗になることはありませんので、スタッフ自体は、正解を出しにくいのです。

トゥルモンドの判断基準はと言うと、この沈殿物がしっかりとした揚げ具合で、焦げていない範囲です。
沈殿物をなめて、美味しいと思える範囲ですね。

次回は、この流れで「フィナンシェ バニーユ エクセラン」を作りましたので、それをご紹介したいと思います。

【合わせて読みたい】
・焦がしバターはどこまで焦がすか(ブール ノワゼット)

3つ

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・『リモーネ アマルフィ』

・『ティラミス』

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