パティシエ 坂下寛志 Pâtissier Sakashita Hiroshi

チョコレートの湯煎の温度

      2016/01/24

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「チョコレートを湯煎で溶かす」時に、
ガスコンロの火を、点けっぱなしではないですか?
ホワイトチョコやミルクチョコを、固まらせていないですか?

ダークチョコレートの時の、お湯の温度は50~55℃

ダークチョコレートを溶かす時の湯煎の温度は、
50~55℃くらいで良いでしょう。

あまりに温度が高いと変性して、ぼたっとしてしまいます。

コンロの火を点けっぱなしにしてしまう方もいらっしゃいますが、
どんどん温度が上がるので、しない方が良いですね。

チョコレートの量が多い時は、ごくごくとろ火もアリですが、
タイマーを使いながら、少しだけ火をつけるというのが、良いと思います。

ミルク・ホワイトチョコレートの時は40~45℃

『【動画あり】プロが教える、チョコレートのテンパリングのコツ 4』で、
ご紹介しました動画の中でも言及していますが、
ミルクチョコレートやホワイトチョコレートには、乳製品が含まれています。

その乳製品に含まれるカゼインは、45℃で凝固してしまいます。
ですので、湯煎の温度に気を付けないと、
流動性が無くなったり、固まったダマができたりしてしまいます。

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もし固まってしまったら

何かのトラブルで、変性してしまったとします。

ムースやガナッシュ、ガナッシュシャンティなどは、
そのまま作っても、乳化させる際にダマをしっかり潰したり、
バーミックスを使って細かく粉砕すれば、
ほぼ問題ありません。

また、家庭で作るのであれば、
トリュフのコーティングなどでも、
問題ないでしょう。

テンパリングがとりづらい、
コーティングが厚くなる、
つやが無いなどが出てきますが、そこは手作りの味という事で。

あきらめて、ガナッシュにするのも良いでしょう。
ちなみに、生クリームでなくても、牛乳でもOKです。
レシピ通りの分量はいれないで、
温めた牛乳を、乳化するまで少しずつ入れていけば、
あっさりとした生チョコになります。

レシピの最新版を公開しています。

https://note.mu/sakashita

 - チョコレートの取扱い