【プロのパティシエレシピ】
『バヴァロアーズ ピスターシュ』(ピスタチオのババロア)2
手順
・牛乳と生クリームAを温める‥1。
・生クリームBを泡立てておく(フェッテ)。
・卵黄に砂糖とピスタチオペーストを混ぜる‥2。
・2に1を加える。
・炊き上げる。
・ゼラチンなどの凝固剤を加える。
・濾して冷やした後、フェッテと合わせる。
フェッテの硬さ
生クリームは、どれくらい泡立てれば良いか。
シェフによって解釈が違いますが、
泡立てるほど質量が増え、軽くなります。
しかし、出来上がりの状態も硬めとなり、
組み立て作業時のダメージを受けやすいです。
このように、枠に流し込む製法であればまだ良いのですが、
セルクルやフレキシパンに流しこもうとすると、
硬い為にスムーズにできません。
パータボンブなどで軽くしている時との大きな違いは、
フェッテが泡立て過ぎの状態となり、
脂っぽいバヴァロワーズになってしまう事です。
私の場合は、
フェッテは緩めです。
ムースなどでも同様に緩めです。
フェッテの立て具合で、嵩を変更するような方法はとりません。
炊くときはヘラで
アングレーズを炊くときは、ヘラで炊くことを推奨します。
と言っても、ホイッパーで炊いてはいけないか、という訳ではありません。
ホイッパーで炊くと、常に撹拌できるため、
ダマになりづらく、しっかりと温度を上げることが可能です。
しかし、気泡を含んでしまう為、
濃厚な舌触りを表現できなくなります。
逆に言うと、少し軽い食感を出したい時には、
ホイッパーで炊く事も良いと思います。
トゥルモンドでは、
デリスピスターシュ、リエゾンなどのバヴァロア部分ではヘラで、
エルキュールなどのムース部分ではホイッパーで炊いています。
ちなみに、水分が多いほど気泡を含むので、
牛乳と生クリームの、牛乳の配分が多いほど、
気泡を含みやすくなります。
次回につづきます。